船舶料理士の試験について

船舶料理士とは、その名の通り、船舶内で調理や食事管理を行う「海のコック」です。
国土交通省管轄による試験に合格することが義務付けられている、国家資格となっています。

また船舶料理士であれば、どんな船舶でも料理ができるわけではありません。
その対象船舶は遠洋区域、もしくは近海区域を航行する船舶や第三種の従業制限を有する漁船であって
総トン数が1,000トン以上の船舶であることが定められています。
対象船舶の規定を定めているのは、船員法第80条の『船舶料理士に関する省令』です。

船舶料理士の試験要項について

■受験資格
・試験日において、年齢20才以上の者。

・下記いずれかの項目に該当し、船内調理経験を3か月有する者。
1)海員学校の司ちゅう・事務科を卒業した者。
2)調理師、栄養士その他上記と同等の能力を有する者。

以前までは船内調理経験が1年以上でしたが、資格制度の見直しにより変更されました。
さらに1か月以上、船内労働や船内調理実務に関する教育が適切な監督者の指導の下行われた場合(OJT)も受験資格と認められるようになりました。

■申込期限と試験日程
申し込み期限:8月中旬~9月中旬ごろ
試験日程:10月中旬ごろ

■受験料
45,600円

■合格発表日
11月上旬ごろ

■問合せ
船員災害防止協会
TEL:03-3263-0918

このほか、下記の船員災害防止協会の専用フォームからもお問い合わせできます。
船員災害防止協会・お問い合わせフォーム

船舶料理士の試験内容や難易度について

船舶料理士の試験は、筆記試験と実技試験によって構成されています。
それぞれの試験科目や出題形式などは、以下の通りです。

■筆記試験
科目:食文化概論、衛生法規、公衆衛生学、栄養学、食品学、食品衛生学、調理理論食
出題数:全35問
試験時間:3時間

■実技試験
科目:日本料理、西洋料理、中華料理
出題形式:各料理を2人分作る。なお、レシピに関しては事前に告知されます。
試験時間:それぞれの料理・各30分

実技試験では、料理の出来栄えだけでなく、調理技術やスピード、そして試験中の態度も判定対象となります。

■難易度
船舶料理士の試験は合格基準が公表されていませんが、合格率はおおむね60%ほどとされています。
資格試験としての難易度もそれほど高くはなく、比較的易しい試験といえるでしょう。

なお、平成22年度の傾向では、試験合格者98名のうち、89名が外国人でした。
外国人船員を対象とした試験も行われており、年々受検者が増加の傾向にあります。

船舶料理士の適正について

海や船舶が好きな人、または料理が好きな人に人気の資格ですが船舶料理士に求められるスキルは料理に関する技能だけではありません。
いつでも食材を買いに行ける陸上と異なり、船舶料理士は限りある食材を上手に使うとともに栄養バランスを考慮しなければなりません。
また、悪天候など不測の事態によって航海日数が延びると不足した食材の中で、いかに調理を行うかという冷静さや柔軟さも求められます。

ただし、いずれの場合も船内調理経験によって身につくものです。こうした点から、実地経験を重視した傾向が生まれ、試験制度の見直しが行われたと考えられます。

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